享楽
「・・・どうしたの?」
 笑い出したレグルにシヤが不思議そうにする。
「いや・・・別に、なんでもない・・・」
 言った傍から噴き出した。
 真っ赤に染まる真っ白な、美しいシヤ、檻の虜のシヤーーー。
 渦の中心にいるのに、きょとんととして何もわかっていないシヤに、笑いが込み上げて収まらない。
 う、くくくくっーーー。
 押さえようとして腹が痛い。
 笑い過ぎて、下腹が熱が貯まる。
 熱くなっていた。
「ーーーシヤ、もっと触ってもいいか?」
「いいよ」
 シヤは笑顔で答えた。
「触っていると、嫌なことをするかも知れんぞ?」
「いいよ、平気、レグルなら・・・」
「痛いことをする」
「少しぐらいなら、平気・・・たぶん・・・」
 不安そうな顔になっていたが、じっと見つめるレグルの視線に慌てて「レグルなら平気、大丈夫!」と言い直した。
 可愛いシヤ。
 シヤの肩を引き寄せて抱きしめた。
 檻越しだったが、十分シヤの体を感じられた。
「これはまだ痛くない」
 シヤの口に、口を合わせた。
 血の味がした。
 シヤが甘いのか、血の甘さのかわからなかったが、いくら舐めても吸い上げても甘さは消えずレグルを酔わせ続けたから、シヤなのだと思った。
「あっ・・・ふ、あっ・・・」
 苦しくなって顔を背けるまでシヤはレグルに好きにさせて、逃げなかった。
「シヤ、舌を出して」
 素直に赤い舌先が唇の間から覗いたから、レグルが舐め絡めて軽く歯を立てるとぶるりとシヤは体を震わせたが、そのあとはシヤも自分から舌をレグルに絡めた。
「・・・前みたいに、触って・・・。自分で触ってもレグルにされたときのように気持ち良くなかったから・・・」
「どこを?」
 意地悪に聞くと、シヤは顔を赤らめて俯いてしまった。
 レグルは握って、「ここを俺に触られるのが好きなのか?」と聞くとすぐにこっくりと頷いた。
 固く兆した場所をゆるゆると擦りながら、もう一方の手を後ろに回していた。
 双丘を撫でて辿って合間の窄まりに行きついた。
「あっ・・・」
 シヤの体をまさぐったレグルの手は赤に濡れていたので、そのまま内に滑り込ませることが出来た。
「そんなところ・・・」
 驚いたシヤが身を捩っていたが、レグルは言った。
「嫌なら、触らない」
 両手共離すとシヤは戸惑った顔をした。
 深追いするつもりも、また実際追うこともレグルには出来なかった。
 シヤが嫌がって手の届かない檻の中に戻って行ってしまえば、それまでだった。
 でもシヤは、行かなかった。
「もっと触って・・・」
 甘えるように身をすり寄せていた。
 滴を貯める先端を指の先で擦りながら、指を一本奧まで沈めていた。
 シヤが体を強張らせたが、気を紛らせるように聞いた。
「気持ちがいいか?」
 指で捏ねるとぐちゅぐちゅと濡れた音が卑猥に響く。
 最低だーーー。
 そんなザフィネの低いぼやきを聞いた気がしたが、レグルはやめられなかった。
 側にザフィネがいて、その娘もいたがそんなことはどうでも良かった。
「気持ちがいい・・・」
 鼓膜が溶けるような声でシヤが答え、レグルの最後に残った躊躇いも消した。
 シヤが心地よく感じていたのは、まだ前だけだったのだろうと思われたけど、指の抽挿を繰り返しているうち、その体がびくりと跳ねる場所を見付けた。
「あっ、待ってっ・・・」
「どうした?」
 笑って聞いても答えない。
 答えられないほどその場所を激しく擦り立てていたから、シヤはがくがくと腰を振るわせて、檻の柵にしがみついて必死に耐える。
「あ・・・いやっ、それは、いやあっ・・・」
「ーーー本当に?尻はきゅっと締まって指を喰ってもっとして欲しいと言っているようだが」
「そんなことっ・・・あうっ」
 指を増やすと切なげに悶えた。シヤが不快感だけでなく感じているのは確かだった。
「後ろはいや、嫌っ・・・しないでっ、おかしく、なるからっ、しないでっ・・・」
「後ろが嫌なら、前もしないよ」
「そんな、そんなのいやっ・・・やめないでっ・・・あうっ、んっ・・・」
 指を三本にして突いていると立っていられなくなったシヤがずるずると崩れていった。
 達せないように根本をきつく指で絞めていたから、シヤがまだ終われないことはレグルにもわかっていた。
「シヤ、立ってーーー。それとも続きはやめるか?」
 快感に支配されたシヤはのろのろと立ち上がった。
「尻をこっちに向けて檻にもたれてくれ」
「ん・・・」
 素直に従ってシヤはレグルに白い背を向けて立った。
 知らないシヤが、可哀想になったからレグルは話をした。
「俺もシヤで気持ち良くなりたい。初めてだとシヤは少し痛いだろうが、許してくれないか・・・」
「・・・わかった、いいよ・・・レグルも気持ちが良くなるなら大丈夫、痛くても我慢する・・・」
「可愛いよ、シヤ」
「あっ・・・」
 シヤの下腹を押さえて支えながら、レグルはシヤの中に突き入れていた。
 狭く閉ざされていた同じ雄の体に、大きく猛ったレグルの雄を入れてゆく。
20160118

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